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2024.12.27

立っているときの腰痛、膝の痛みに(脹脛の硬さ) 

長時間デスクワークをしている方や、運動不足の方などは脹脛の筋肉が硬くなっていることが多いように思います。

脹脛の筋肉が硬いとそれだけで脹脛が痺れたり、その先のアキレス腱が痛くなったり、痙攣しやすくなるので柔軟性を保つことは重要です。

脹脛の筋肉は主にヒラメ筋と腓腹筋からなり、総称して下腿三頭筋と言われます。

腓腹筋は、踵から膝関節を跨いで大腿骨に付着するため、短縮すると膝関節の伸びを悪くしてしまいます。

膝は伸びた状態で靭帯が緊張して安定するため、膝が伸びず曲がった状態で使っていると負荷を受けて膝を痛めやすくしてしまいます。

下腿三頭筋は足関節の固定性を高め、体幹の前後バランス維持に重要な役割を果たし、特にヒラメ筋は遅筋繊維の割合が高く持久力に優れるため、長時間の立位保持に役立ちます。

下腿三頭筋が短縮し足部機能が低下すると、立位時の体幹をコントロールできず、かばって腰に負担がかかることが予測されます。

また、下腿三頭筋は下肢の後面から腰部の筋まで筋膜で繋がりを持つため、脹脛が硬くなると筋膜性腰痛を引き起こすこともありますし、ヒラメ筋は硬くなると関連痛として腰に痛みが飛ぶこともあります。

【脹脛の筋膜リリース、ストレッチ】

ほぐし、伸ばしていきましょう。反動を付けずに行いましょう。

①30秒ほどテニスボールや円柱形の物(フォームローラー、半円型ストレッチポールなど)で前後左右にコロコロ転がしてしっかり深部まで圧迫しましょう。

②立って行う基本的なストレッチ。

ヒラメ筋ストレッチは、膝を曲げた状態で行いましょう。※後ろの脚(右脹脛を伸ばしています)。反対膝が痛い場合は負荷がかからないように、②③のように壁を使用しましょう。最低20秒~最大1分伸ばします。

 腓腹筋ストレッチ①
②片足ずつの場合
③バランスが不安、脹脛の短縮が強い場合
④階段を使用。最も強力。

③段差を使い体重を利用して強力に行うストレッチ。

これも膝を曲げた状態と伸ばした状態に分けて実施することでそれぞれ伸ばせます。(※必ずなにかに掴まり安全に両足に均等に体重をかける)

①、④がきつい場合、②のように片足ずつ行ったり、転倒が心配な場合や脹脛の硬さが強い場合は③のように壁にもたれると良いでしょう。本などを利用して壁からの距離や厚みを調整すると優しめに実施できます。

※ストレッチ中の足の位置。普段立っているときの自然な足幅で立ち、つま先がわずかに(人差し趾基準で7°)外に向いている状態で行う。(足角:立位・歩行時、つま先は平均7°外に向いてる。)これで、最も効率的かつ平均的に伸ばせることが期待できる。
補足。骨の形状上、内くるぶしは外くるぶしより前に出ているため正面に対し、足関節の運動軸は6°外に向いている(黄色横線×緑線)。つまり足長軸(踵骨-示趾)に対し垂直ではなく84°で交わる(縦黄色線×横黄色線)。よって、足長軸は足関節運動軸より内方に向いている。