整形外科は、体の芯となる骨・関節などの骨格系、およびそれを取り囲んでいる筋肉や腱、神経系からなる「運動器」(体の動きに関係する諸組織・器官)の機能改善を目指す診療科です。例えば骨折、脱臼、切り傷、打撲などの外傷をはじめ、肩こり、腰痛、膝痛、手足のしびれ、神経痛など、日常的によく起こる体の痛みや違和感などを扱います。

戸田市、北戸田地域にお住まい・お勤めの皆様の身近な整形外科「かかりつけ医」として、皆様の信頼にお応えしていきたいと考えておりますので、どんな些細なことでも遠慮無くご相談ください。
首と肩の不調は、長時間同じ姿勢でいることや加齢による変化で起こりやすく、神経が圧迫されることにより腕のしびれを伴う場合もあります。診断にはX線(レントゲン)検査で骨と椎間板*1(ついかんばん)の変化を確認し、必要に応じてMRI検査で神経や椎間板の圧迫状態を詳しく調べます。
*1椎間板:背骨の骨と骨の間にあるゼリー状組織。背骨の動きを支え、体にかかる衝撃を和らげる役割。

首の骨や椎間板が変形し、神経を圧迫して起こる病気、腕・手のしびれ、細かい動作のしにくさが出ることがあります。圧迫部位により「神経根症(しんけいこんしょう)」と「脊髄症(せきずいしょう)」に分けられ、神経根症は腕や手のしびれ、脊髄症は歩きにくさや手の動かしにくさが代表的な症状です。治療では鎮痛薬や神経の働きを調整する薬を使い、リハビリで首と肩の筋肉を柔らかくし、姿勢を整えることで再発を防ぎます。
頚椎捻挫とは、首の筋肉や靭帯に炎症が起きる状態です。原因によって、「むち打ち症」や「寝違え」と呼ばれることがあります。
クッションのような役割を持つ椎間板の一部が、本来の位置からはみ出して神経を圧迫することで、首の痛みや肩から腕にかけてのしびれが起こる病気です。圧迫が進むと、手に力が入りにくいこともあります。治療は鎮痛薬や神経の働きを和らげる薬を使い、リハビリでは首まわりの筋肉をストレッチし神経への負担を減らします。強い障害がある場合には手術を検討します。

首から肩、腕・手指にかけて痛みやだるさが生じる病気で、頭痛を伴う場合もあります。長時間同じ姿勢を続けるなどの姿勢不良や運動不足、精神的ストレスといった要因が組み合わさることで、筋肉が緊張し発症すると考えられています。治療は鎮痛薬や筋肉をほぐす湿布薬などを使い、リハビリで肩や背中の筋肉をストレッチし、血流を改善します。生活習慣の見直しも重要で、こまめに休憩をとり正しい姿勢を保つことが再発防止につながります。
肩は、加齢や使いすぎによって炎症・損傷が起こりやすい部位です。診断にはレントゲン検査で骨と関節の状態を確認し、腱板損傷が疑われる場合にはMRI検査や超音波検査を行います。
肩関節周囲炎は、肩の関節を包む組織に炎症が起こり、痛みと動かしにくさが起こる病気です。40代なら「四十肩」、50代では「五十肩」と呼ばれます。腕を上げたり背中に手を回したりする動作で強い痛みが起こりやすく、進行すると着替えや洗髪など日常動作にも支障をきたします。治療は消炎鎮痛薬やステロイド注射で炎症を抑え、リハビリで筋肉を伸ばし関節の動きを回復させます。薬やリハビリで改善せず、肩が上がらない状態(凍結肩)が続く場合の治療として、麻酔下で縮んだ関節包を伸ばす「サイレントマニピュレーション」も当院では実施しています。

腱板とは、肩の動きを安定させる4つの筋肉(腱)の総称です。いずれかの筋肉が傷つくと肩を動かしたときに強い痛みが出て、腕を上げにくくなります。加齢による腱の弱まりや転倒、重い物を持ち上げたときの外傷などが主な原因になります。症状が進むと、痛みで夜に眠れないこともあります。治療は消炎鎮痛薬で痛みを抑え、リハビリで肩の周囲の筋肉を鍛えて関節の安定性を高めます。損傷が大きい場合や改善が乏しい場合には、手術で腱を修復することもあります。

腰は体を支え、立つ・歩く・座るといった基本的な動作の中心となる部位なので、痛みは生活の質(QOL)に大きく影響します。加齢による骨や関節の変化、不良姿勢、スポーツ・仕事での負担など、さまざまな要因により痛みが現れます。診断にはレントゲン検査で骨の変形や骨折を確認し、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症ではMRI検査が有効です。骨粗しょう症が疑われる場合には骨密度検査「DEXA法(デキサ法)」も行います。

一般に「ぎっくり腰」と呼ばれ、重い物を持ち上げたときや急な動作で腰の筋肉・靭帯に負担がかかり、炎症を起こした状態です。突然の強い腰痛が特徴で、動けなくなることもあります。治療は安静を基本とし、消炎鎮痛薬や湿布で炎症を抑えます。症状が落ち着いた後はリハビリで腰の柔軟性や筋力を回復させ、再発を防ぎます。
腰の骨と骨の間にある椎間板が本来の位置からはみ出し、神経を圧迫する病気です。腰の痛みに加えて、お尻から足にかけてのしびれや痛みが現れることがあります。症状が軽い場合には鎮痛薬や神経の働きを和らげる薬を使い、リハビリで腰や腹部の筋肉を鍛えて負担を減らします。強い神経障害がある場合には、手術を検討します。
加齢によって腰椎が変形し、関節や椎間板に負担がかかることで起こる病気です。慢性的な腰痛が中心で、立ち上がる動作や長時間の歩行で痛みが強まることがあります。治療は消炎鎮痛薬で痛みを抑え、リハビリで腰や背中の筋肉を鍛えて姿勢を整えます。これにより腰椎への負担を減らし、症状の進行を防ぎます。
骨がもろくなり、背骨の圧迫骨折を起こしやすくなる病気です。加齢、運動不足、栄養不足のほか、女性ホルモンの減少などが原因となるため、特に閉経後の女性や高齢の方に多くみられますが、男性でも発症します。腰の痛み、身長の低下、背中が丸くなるといった変化で気づかれることもあります。骨を強くする薬の服用、カルシウムやビタミンDの摂取、運動療法を組み合わせて治療することで、骨密度を保ち、将来の骨折予防を目指します。
背骨の中を通る神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経を圧迫して痛みやしびれを起こす病気です。原因の多くは加齢による変化で、椎間板の膨らみ、靭帯の肥厚、関節の変形などが重なって脊柱管が狭くなります。主な症状は、歩くと足のしびれや痛みが強くなり、少し休むと和らぐ「間欠跛行(かんけつはこう)」です。診断はレントゲン検査やMRI検査で脊柱管の狭さ、神経の圧迫を確認します。治療は薬やリハビリで症状を和らげ、改善が難しい場合には手術が検討されます。

腰椎分離症は成長期のスポーツ選手に多くみられる病気で、スポーツ中の動作によって腰に強い負担が繰り返しかかり、腰椎の一部にヒビが入って不安定になります。腰椎すべり症は、分離症で不安定になった骨や加齢で弱くなった骨が前にずれてしまう状態を指します。どちらも症状は腰痛が中心で、足のしびれを伴うことがあります。主な治療は装具の使用などで安静を図り、併せてリハビリで体幹の筋肉を鍛えて腰を安定させます。重度の場合には手術となることがあります。
坐骨神経痛は病名ではありません。腰から足の先まで伸びる坐骨神経が圧迫されることで起こる症状の総称です。腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などが原因となることが多いです。お尻から足にかけて痛みやしびれが広がり、歩行、立ち上がりがつらくなることがあります。治療は原因となる病気に応じて行い、鎮痛薬やリハビリで症状を和らげます。
スポーツや長時間の立ち仕事などで足に負担がかかると、痛みを起こすことがあります。足裏や土踏まずのトラブルは歩く・立つといった基本動作に影響するため、注意が必要です。
足底筋膜は、かかとの骨から足の指の付け根にかけて広がる丈夫な組織で、歩行や立位の際に土踏まずを支える役割があります。炎症が起こると、特に寝起きの歩き始めや、長時間立っているときにかかとに強い痛みが出ます。治療は消炎鎮痛薬による薬物療法、インソール療法(医療用の中敷き)、ストレッチなどのリハビリを中心に進めます。当院では改善しにくいケースに対する「体外衝撃波治療」にも対応しています。(保険適用可)

土踏まずのアーチが弱まり足裏に負担がかかって痛みが出る病気です。成長期の子どもに多いですが大人にも起こります。診断はレントゲンやMRI検査で骨や腱の状態を確認します。治療は足底板(インソール)でアーチを支え、ストレッチや筋力トレーニングで足を安定させます。痛みが続く場合は受診をおすすめします。
足指のトラブルは、歩行や靴の着用に影響し、日常生活で大きな不便を感じることがあります。診断にはレントゲン検査で関節の変形を確認し、痛風が疑われる場合には血液検査で尿酸値を測定します。
プリン体を多く含む食品やアルコールの過剰摂取、肥満、腎臓からの排泄低下が主な原因で、血液中の尿酸が増えすぎて結晶化し、関節にたまって炎症を起こす病気です。特に足の親指の付け根に多くみられ、結晶がはがれると突然激しい痛み(痛風発作)が出ます。発作は1日程度で治まることが多く、消炎鎮痛薬で炎症を抑えます。症状が落ち着いた後は、尿酸値を下げる薬と生活習慣の改善で再発を防ぎます。
足の親指が外側に曲がり、付け根の関節が突き出して痛みや腫れを伴う病気です。先の細い靴やハイヒールの長期使用、遺伝的な足の形、扁平足が原因となることがあります。初期には靴でこすれて痛みが出やすく、進行すると変形が強くなり、歩行時にも痛みを感じるようになります。治療は足に合った靴の選択、装具やパッドでの負担軽減、リハビリで足指・足裏の筋肉を鍛えることが中心となります。変形や痛みが強い場合には、手術を検討します。
肘は物を持つ、ひねる、投げるといった動作で使う関節です。スポーツや日常生活での繰り返し動作、加齢による変化などが原因になり、痛みや動かしにくさが現れることがあります。診断にはレントゲン検査で関節や骨の状態を確認し、靭帯・軟骨の損傷ではMRI検査、神経障害が疑われる場合には神経伝導検査を行います。
肘の外側や内側に付着する腱に炎症が起こることで、痛みが出る病気です。スポーツだけでなく、家事やパソコン作業など日常生活の動作でも発症します。治療は安静と消炎鎮痛薬の使用、ストレッチやリハビリで腱にかかる負担を減らすことが中心です。
肘の外側に炎症が起こり、物を持ち上げる、手首を反らすといった動作で痛みが強くなります。テニス愛好家に多いことから「テニス肘」とも呼ばれますが、調理やパソコン作業、大工仕事など、手首を繰り返し使う人にもよくみられます。

肘の内側に炎症が起こり、手首を内側に曲げる動作や投球動作で痛みが出やすいのが特徴です。野球だけでなく、ゴルフでも多くみられるため「ゴルフ肘」と呼ばれることもあります。料理人や清掃業など手首を内側に使う作業が多い人にも起こりやすい病気です。
肘内障(ちゅうないしょう)は幼児に多くみられる肘の脱臼の一種で、腕を強く引っ張られたときに靭帯がずれて発症します。腕をダランと下げ動かさないのが特徴です。整形外科で整復すれば短時間で回復することが多いですが、骨折など他の病気の可能性もあるため、無理に動かさず、早めに受診することが大切です。
肘の内側を通る尺骨神経(しゃっこつしんけい)が圧迫されることで起こる病気です。小指や薬指のしびれ、細かい作業のしにくさが現れます。進行すると、握力が低下することもあります。治療では、安静や肘の曲げ伸ばしを避ける工夫、薬で炎症を抑えることから始めます。十分な改善が得られない場合には、手術で神経の圧迫を取り除くこともあります。
加齢や外傷の影響で肘の関節が変形し、動かすと痛み、引っかかりを感じる病気です。関節が硬くなり、曲げ伸ばしがしにくくなること(可動域制限)があります。治療は薬・注射で痛みを和らげ、リハビリで関節を動かす訓練やストレッチを取り入れ、関節が固まらないよう動かしやすい状態に保ちます。症状が強い場合には、手術で関節の中にできた骨や軟骨のかけらを除去したり、関節の形を整えたりする手術が必要になることもあります。
肘の関節内で骨や軟骨の一部がはがれてしまう病気です。投球動作などスポーツで繰り返される負担が原因となりやすく、若年層に多くみられます。初期は運動時の痛みやだるさが中心ですが、進行すると関節内に遊離体(かけら)ができ、動かしにくさ・引っかかりが現れます。治療は安静を図り、薬で炎症を抑えながら、ストレッチやリハビリで関節の柔軟性を保ちます。改善が乏しい場合には、手術でかけらを除去または固定します。
膝は体重を支え、歩く・立つ・階段を上るといった動作で常に負担がかかる関節です。加齢やスポーツ、外傷などさまざまな要因で痛みが起こることがあります。診断にはレントゲン検査で変形や骨の状態を確認し、半月板(はんげつばん)・靭帯の損傷ではMRI検査が有効です。膝に水がたまっている場合には、超音波検査で炎症の程度を調べます。

加齢や負担の蓄積で膝の軟骨がすり減り、関節に炎症が起きて痛み・腫れが起こる病気です。進行すると、正座や階段の昇り降りが困難になることもあります。治療は体重管理や運動療法で膝への負担を減らし、薬や注射で炎症を抑えます。痛みが強く、日常生活に支障をきたす場合には、手術が検討されます。当院では第三の治療法として、ご自身の血液から抽出した血小板由来の成長因子を使った「再生医療」にも対応しています。

膝の安定性を保つ靭帯(前十字靭帯・後十字靭帯・側副靭帯など)が、スポーツ中の急な方向転換や転倒で切れる、または伸びる病気です。受傷時に「ブツッ」と音を感じることがあり、膝の腫れや不安定感を伴います。治療は装具で膝を支え、消炎鎮痛薬で炎症を抑えながら、リハビリで太ももの筋肉を鍛えて安定性を補います。不安定さが続き、日常生活やスポーツに大きな支障がある場合には、靭帯を再建する手術を検討します。
半月板は膝関節の内外にあるクッションで、体重を分散させる役割があります。スポーツでのひねり動作や加齢によって傷つくと、膝の痛み・腫れに加え、引っかかる感じや膝が動かせなくなる(ロッキング)といった症状が出ることがあります。近年は「半月板を残す治療」が主流で薬や注射で炎症を抑え、リハビリによって太ももの筋肉を鍛え、安定性を高めます。改善が乏しい場合には損傷部分の切除や縫合手術を行います。
10〜15歳頃の成長期に多いスポーツ障害で、サッカー・バスケットボールなどでジャンプや急停止を繰り返すと、膝のお皿の下の骨(脛骨粗面)に炎症が起こります。運動時の痛みや腫れ、骨の出っ張りが特徴です。治療は一時的に運動を控えることが大切で、必要に応じて湿布や薬で炎症を抑えます。太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を伸ばすリハビリも有効で、多くは成長期が終わると自然に改善します。

膝の関節に炎症が起こることで、関節液が過剰に分泌されて水が溜まる状態です。膝の腫れや張り感、動かしにくさを伴い、歩行・階段の昇降が難しくなることもあります。注射で関節液を抜き、薬で炎症を抑えるのが基本治療となります。発症背景に変形性膝関節症や半月板損傷などが隠れている場合も多いため、原因に対する治療も必要です。
膝の関節内に骨や軟骨のかけらができて、動き回る状態を「関節ねずみ」と呼びます。膝を動かしたときの引っかかりや、急に動かなくなる「ロッキング」が起こるのが特徴です。外傷や繰り返しの負担、変形性膝関節症が主な原因となります。まずは安静にして、リハビリで膝周囲の筋肉を鍛えることを中心に治療を進めますが、症状が改善せずに続く場合には、関節鏡でかけらを取り除く手術が検討されます。
手や手首は細かな作業・力仕事などで日常的に酷使されるため、炎症や関節の変化が起こりやすい部位です。症状が進むと物をつかむ、字を書くなど日常生活の動作に支障が出ることもあります。診断ではレントゲン検査で骨や関節の変化を確認し、必要に応じてMRI検査で腱・靭帯の状態を評価します。関節リウマチが疑われる場合は血液検査も行います。
免疫の異常で関節に炎症が起こり、朝に手指や手首がこわばるのが特徴です。進行すると関節が変形し、動作に制限が出ることもあります。診断は、血液検査で自己抗体を調べ、レントゲン検査やMRI検査で関節の状態を確認します。治療は、抗リウマチ薬や生物学的製剤で炎症を抑え、リハビリで関節機能を保ちます。現在は薬の進歩により症状を抑え、寛解(症状が落ち着いた状態)を目指せる病気となってきています。

スマホ操作やパソコン作業、育児といった理由で手を酷使する人に多くみられます。発症すると動かすときに痛みや引っかかりが現れます。診断は診察を中心に行い、必要に応じて超音波検査を行います。治療は安静や装具で動きを制限し、湿布・内服薬で炎症を抑えます。強い痛みが続く場合にはブロック注射を行うこともあります。
加齢や使いすぎで手指の関節軟骨がすり減り、炎症や腫れを起こす病気です。第1関節の「ヘバーデン結節」、第2関節の「ブシャール結節」が代表的で、進行すると関節が変形し物をつかみにくくなります。診断はレントゲン検査で関節の変化を確認します。治療は湿布や内服薬で炎症を抑え、リハビリで指の動きを保ちます。痛みが強い場合はステロイド注射を行い、当院では動注治療(抗菌薬の動脈注射)にも対応しています。

指は細かい作業から強い力を使う動作まで日常的に使われるため、外傷や炎症、関節の変化で痛み・動かしにくさが起こりやすい部位です。診断は視診・触診に加え、必要に応じてレントゲン検査や超音波検査を行います。
ボールが当たるなどの衝撃で起こる指のけがを「突き指」と呼びます。実際には靭帯や腱の損傷、関節の脱臼、骨折を伴うこともあります。軽症なら自然に治ることもありますが、腫れや内出血が強い、指が変形している、痛みで動かせないといった場合には早めの受診が必要です。診断はレントゲン検査で骨や関節の異常を確認します。治療は安静や固定で回復を待ち、必要に応じてリハビリで関節の動きを取り戻します。
手のひらの皮下にある腱膜が硬く縮むことにより、指が曲がったまま伸ばしにくくなる病気です。進行すると、物を握る、手を広げるといった日常動作に影響が出ます。視診・触診から診断します。初期では経過観察とストレッチで治療を進めますが、手が開かないなど進行した場合には、注射や手術で腱膜を切開して、症状の改善を図ります。
指を動かす腱が通る腱鞘で炎症が起こり、指がスムーズに動かなくなる病気です。曲げ伸ばしの途中でカクンと引っかかり、悪化すると曲がったまま伸ばせなくなることもあります。「指の引っかかり」という症状から診断します。治療は安静や装具で負担を減らし、湿布と内服薬で炎症を和らげます。強い痛みが続く場合は腱鞘内に注射を行い、改善が乏しければ手術で腱鞘を広げます。

手指の第1関節に起こる変形性関節症のひとつで、炎症による腫れや痛みが現れ、進行すると関節が硬く変形します。中年以降の女性に多く、加齢や体質、閉経後のホルモン変化が関与します。レントゲン検査で関節の変化を確認して診断します。治療は薬物療法やリハビリが中心で、当院では異常血管(もやもや血管)に働きかけることで、痛みの軽減を図る「動注治療」にも対応しています。強い痛みにはステロイド注射も行いますが、変形を元に戻すことはできません。
ももの付け根の痛みは、股関節(こかんせつ)が原因であることが少なくありません。股関節は骨盤と足をつなぎ、体重を支えながら多方向に動かす重要な関節です。痛みをかばって歩くと反対側の股関節や腰にも負担がかかります。より日常生活への影響が大きくなるため、痛みを感じたら、早めに医療機関を受診することが大切です。診断ではレントゲン検査を行い、必要に応じてMRI検査や血液検査を追加します。

股関節の軟骨がすり減り、炎症や変形を起こす病気です。立ち上がりや歩き始めに痛みが出やすく、進行すると長く歩けなくなり、関節の動きも制限されます。診断はレントゲン検査で関節の隙間や形を確認します。治療は生活習慣の見直しと体重管理が基本で、股関節に負担をかけないストレッチ・筋力トレーニングを行い、薬や注射で痛みを和らげます。症状が強い場合には、人工股関節置換術などの手術を検討します。
小児に多くみられる一過性の股関節炎で、風邪や発熱の後に起こることがあります。特徴として、股関節(ももの付け根あたり)に急な痛みが出て、足を引きずるようになります。診断は超音波検査で関節液の貯留を確認し、必要に応じて血液検査で炎症の有無を調べます。治療は安静を基本とし、消炎鎮痛薬で炎症を抑えます。多くは1〜2週間で改善しますが、痛みが強い場合や長引く場合には詳しい検査が必要です。
痛み止めのお薬や注射・リハビリをしていてもなかなか肩の痛みが治らず、肩が上がらない状況が続いてしまう方もいらっしゃいます。
そのような状況を凍結肩と言います。
こうゆうクリニックでは、治療を行っても肩の痛みが続き、肩が上がらない方に対して”サイレントマニピュレーション”という治療も選択肢の一つとしておすすめしています。
サイレントマニピュレーションとは、首もとにある神経に麻酔をかけることで肩から腕を無痛状態にしたうえで、医師により肩を様々な方向に動かしていくことで縮んでしまった関節包を伸ばす治療方法です。
これにより、肩が上がらなかった多くの方が肩の動かせる範囲が大幅に改善されます。
痛みに関しても軽快することが多いです。
神経への麻酔は超音波検査を見ながら施行いたします。
だいたい、6~8時間は麻酔が効いているため施行後は三角巾を装着にて帰宅していただきます。
この治療は外来で行える治療であるため、長い間肩が上がらなくて辛い思いをしていた方には、有用な治療方法の一つです。
こちらのブログで五十肩とサイレントマニピュレーションについて書いていますので、参考にして頂けたらと思います。
サイレントマニピュレーションは、今までの治療とは異なる”新しい治療法”となります。
そのため、戸田市内、さいたま市周辺地域でしている機関は少ない治療法となります(2021年5月現在)。
五十肩で肩の動きが治らなくて困っている方でなかなか治らない辛い痛みに何とかしたい」「手術療法以外の治療を検討したい」など是非ご相談ください。
こうゆうクリニックではインソール(足底板)を作成することができます。
足の裏が痛いや外反母趾である方はもちろん、膝の痛みは股関節の痛みが続いている方は靴や靴の中敷きであるインソールに問題あることがあります。
普段はいている靴は既製品であることが多いため、一人一人の足にはあっていません。
そもそも体の土台となる足を意識してあげなければ、足はもちろん、膝や股関節などにも不調をきたすことが多いです。
足の中敷きをご自身に合った中敷き(インソール)を作ることは今の痛みの改善や今後起こりうる痛みの改善につながります。

足底板の一例(ご本人の生活状況や希望にあわせてインソールや足底板を作成します)

インソール
当院では医療保険にて義肢装具士による足底板作成を行っております。
患者さんご本人の足の形にあった足底板(インソール)を作成することが可能です。
初回は医師による問診やレントゲンなどで現在の状況を診察させて頂き、その後、患者さんご自身のご都合が良い日程と義肢装具士の日程を調整させて頂きます。
まずは、義肢装具士による足の採寸などを行い、そこから1週間程度で完成し、実際にフィッティング具合などを確認します。
当院で作成するインソールは医療保険の適用となります。
片足のみの場合は約2万円~で、患者さんそれぞれの保険の負担額で自己負担額がきまります。3割負担の方は6000円~程度です。
注意点としては、一度全額支払いを頂き、その後書類申請すると自己負担以外の金額が返金されます。
足の痛みや膝の痛みがある方で、足の土台である靴やインソールに意識をあまりしていない方は結構多いと思います。
一番体を支えるところだからこそ、普段の生活から少しでも意識してあげることが重要です。
インソールに関して気になる方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
脳卒中後などに手足がつっぱってしまうことを痙縮といいます。
手足がつっぱってしまうと、日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。
痙縮を和らげる事で、ご本人の日常生活動作の改善を目指す事と、周りの方の介助のしやすさを目指していきます。
当院では痙縮に対してボットクス注射を行うことができます。
痙縮とは手足のつっぱりの事で、脳卒中でよく見られる機能障害の一つです。
筋肉が緊張を起こしてしまう状態で、手足が動かしにくくなったり、勝手に動いてしまう状態になる事です。
痙縮になると、手の指がにぎったままの状態になったり、肘がまがったままになってしまうなどの状態になります。
痙縮による姿勢異常が続くと、筋肉が固まって関節の運動が制限され、日常生活に支障をきたします。また、痙縮がリハビリの妨げになる事もあり、痙縮に対しての治療は必要です。


痙縮の治療には筋肉を緩める内服薬、ボトックス注射、神経ブロック注射、外科的療法、バクロフェン髄注療法などがあります。
また、いずれの治療にもリハビリがとても重要となります。
痙縮に対して当院で行える治療はボトックス注射となります。
ボツリヌス菌が作り出す天然のたんぱく質(ボツリヌストキシン)を有効成分とする薬を筋肉内に注射する治療法です。
ボツリヌストキシンには、筋肉を緊張させる神経の働きを抑える作用があり、痙縮している筋肉に注射すると、筋肉の緊張を和らげる事が出来ます。
ボツリヌス菌そのものを注射するものではないため、ボツリヌス菌に感染する危険性はありません。
ボトックス注射後2~3日目から徐々に効果が表れ始め、通常3~4か月ほど効果が持続します。効果は徐々に消えていくため、治療を継続していく場合は年に数回注射を行う事になります。
ボトックス注射は3~4か月で効果はなくなってしまうため、ボトックス注射で筋肉の緊張を和らげている間にリハビリを行うことがとても重要です。
ボトックス注射は筋肉の緊張を和らげる事ができますが、ずっと効果が持続するわけではありません。ボトックス注射により痙縮を和らげ、リハビリを行うことで機能の回復を目指していく必要があります。
ボトックス注射とリハビリを併用し、日常生活の動作の改善を目指していきます。
当院では痙縮に対してのボトックス注射が行うことができます。
リハビリに関しては当院では痙縮に対してのリハビリは行っておりません。
当院関連施設である自費リハプログラム施設”Rehappy”では脳血管リハプログラムを行っております。
Rehappyでは痙縮に対して、拡散型対外衝撃波を用いたリハプログラムも行っており、より効果が期待できます。ご希望の方Rehappyにご相談ください。
痙縮を和らげる事はご本人の機能回復はもちろん、ご家族や介助される方の負担などを減らす事も期待できます。
痙縮に対してのボトックス注射を希望される方は当院へご相談頂ければと思います。
Rehappyホームページ