40歳以上における肩の痛みの代表的な3つの病気



40歳代や50歳代以上になってくると、特に怪我もしていないのに肩が痛くなってしまうことがあります。

ちょっとした違和感のような痛みが続いている事や、ある日急に激しい痛みが来て肩が上がらなくなってしまう痛みなど色々な痛み方があります。

40,50代以上の整形外科における肩の痛みには代表的な3つの疾患があります。


肩関節周囲炎(四十肩、五十肩)


外来受診される40代、50代の肩の痛みで一番多いのはやはり五十肩です。

最初はなんとなくの痛みで、五十肩だと思うから病院に行かなくてもいいやとほっといたら肩が上がらなくなってしまう事も多いです。


肩の痛みである他の病気と違って、レントゲン検査やMRI検査などでは大きな異常所見はありません。

肩が上がらなくなると拘縮肩という状態になり、治るまで相当な時間がかかってしまいます。





痛みがでたらほっとかずに、最初の時期に整形外科に受診し、治療を行う事が重要となります。

治療としては、痛み止めの内服や肩への注射なども行いますが、理学療法士によるリハビリもとても重要となります。


拘縮肩になってしまっている場合は、こうゆうクリニックではサイレントマニュピレーションという治療も行っており、治療期間を短くする治療を行っています。






②石灰性腱炎

ある日、急に激しい痛みで肩が上がらなくなるというのが特徴です。寝ている時も痛みが強いのが特徴です。

40~50歳代の女性に発症することが多い病気で、肩の腱板と言う場所に石灰という固い塊が沈着して、それが炎症を起こしてしまい痛みに変わるものです。



検査はレントゲンで石灰を確認する事で診断できます。激しい痛みがでる最初の時は局所麻酔とステロイドという強力に炎症をとる薬を少し混ぜた注射を肩にすることで痛みを軽快することが多いです。

こうゆうクリニックでは石灰性腱炎に対して体外衝撃波治療も行っており、石灰の消失・縮小を目指す治療も行っております。






③腱板損傷

腱板というのは肩を上げる重要な4つの筋肉の総称の事です。

この筋肉が傷つく事を腱板損傷と言い、明らかな怪我などの外傷がなくても、年齢とともに筋肉が自然と傷ついてしまうことで起きる事も多いです。



五十肩より年齢層が高い傾向にあります。

高齢者の多くが程度の差はあれ腱板損傷となっていると言われています。

全く症状のない方もいますが、症状がある方は、肩を動かしたときの痛みや寝ている時の痛みがあります。




肩関節周囲炎(四十肩、五十肩)と似ていますが、特徴的な所見の一つとして、腕を上げるのは痛いけど、反対の手を添えて腕を上げるとあまり痛くなく上がる特徴があります。

腱板損傷の治療は肩への注射や残っている腱板の機能を維持や向上するため、リハビリが重要となります。




40歳や50歳以上になってくると、何か大きなきっかけがなくても肩の痛みがでてくることが多いです。いずれの病気も放っておくと治るまでに時間がかかったり、悪化してしまうことがあります。

肩の痛みがでたらほっとかず、まずは整形外科を受診し、診断・治療をすることが重要です。




サイレントマニュピレーションのブログ:https://koyu-clinic.com/blog/?p=383

体外衝撃波治療のブログ:https://koyu-clinic.com/blog/?p=413

石灰性腱炎についてのブログ:https://koyu-clinic.com/blog/?p=730